この語形成要素は、英語においてラテン語やギリシャ語由来の女性名詞や形容詞に特徴的です。例えば、idea(アイデア)、coma(昏睡)、mania(熱狂)、basilica(バシリカ)、arena(アリーナ)、formula(公式)、nebula(星雲)などが挙げられます。この接尾辞はラテン語の-a(複数形は-ae)やギリシャ語の-a、-ē(複数形は-ai、ラテン語化されて-ae)から来ています。ラテン語の接尾辞は、イタリア語の-a(複数形は-e)、スペイン語の-a(複数形は-as)にもなりました。古英語では-uや-eとして表現されていましたが、その頃にはすでにこの接尾辞は薄れつつあり、現代英語では完全に失われるか、無声の最終-e-に飲み込まれてしまいました。
また、英語に借用されたラテン語由来のロマン語の単語にも見られます。例えば、opera(オペラ)、plaza(広場)、armada(艦隊)などです。この接尾辞は、近代ラテン語で作られた科学名(amoeba(アメーバ)、soda(ソーダ)、magnolia(マグノリア)など)にも使われ、ラテン語やギリシャ語のモデルに基づいて形成された地名(Asia(アジア)、Africa(アフリカ)、America(アメリカ)、Arabia(アラビア)、Florida(フロリダ)など)でも一般的です。
英語では、この接尾辞が性別を示すのは主に人名(Julia(ジュリア)、Maria(マリア)、Alberta(アルバータ))に限られています。また、対応する男性形が存在するイタリア語やスペイン語からのいくつかの単語(donna(ドンナ)、senora(セニョーラ))でも見られます。