中英語の「never」は、古英語の「næfre」から来ていて、「決して、いつまでもない」という意味です。この言葉は、「ne」(「ない、否定」を表す、印欧語の語根「*ne-」から)と「æfre」(「いつでも、常に」、詳しくは「ever」を参照)という二つの部分から成り立っています。初期の英語では、強調のために「not」の代わりに使われることが多く、例えば「never mind」(気にしないで)などがその例です。古英語では、現代英語とは異なり、単語に「ne」を付け加えることで否定形を作る便利な習慣がありました。例えば、「nabban」(「na habban」、つまり「持たない」)のようにです。
イタリア語の「giammai」、フランス語の「jamais」、スペイン語の「jamas」は、ラテン語の「iam」(「すでに」)と「magis」(「もっと」)から派生した言葉です。これらは文字通り「いつでも、常に」という意味で、もともとは否定的なニュアンスを持っていましたが、現在ではその意味が完全に吸収され、形式的には否定が省略されています。
「never say die」(絶望するな)というフレーズは1818年に登場しました。「Never Never Land」は、1884年にオーストラリアで、クイーンズランド州の人が住んでいない北部地域を指す名前として初めて記録されています。おそらく、そこに一度でも行った人は二度と戻りたくない場所だという意味で名付けられたのでしょう。「幻想的な、非現実的な理想郷」という意味での使用は、1900年頃のアメリカ英語で確認されています。J.M.バリーが「失われた子供たち」の住む島を指してこの言葉を使ったのは1905年のことです。