1520年代、「低G、中世音楽スケールで最も低い音」(グイド・ダレッツォが考案した記譜法による、古典的なスケールのAの下に位置する音を示すために使用されたギリシャ文字のgamma)からの収縮形で、中世ラテン語のgamma ut。+ ut(後に音の響きを良くするためにdoに置き換えられた)、聖ヨハネの祭日に捧げられたラテン語のサッフォー賛歌でその音に対して歌われる音節から名付けられた六音音楽スケールの低音:
Ut queant laxis re sonare fibris
Mira gestorum famuli tuorum,
Solve pollutis labiis reatum,
Sancte Iohannes.
ここでのutは接続詞「それ」を意味する。Gamutはまた「声または楽器の音域」を指すためにも使用され(1630年代)、さらに「全体の音楽スケール」を指し、それゆえに「全体のスケールまたは範囲」という比喩的な意味も持つようになり、最初に記録されたのは1620年代である。16世紀初頭に現代のオクターブスケールが設定されると、siが追加され、音節をできるだけ異なるものに保つためにイギリスとアメリカでtiに変更された。Utは後により響きの良いdo(名詞)に置き換えられた。solmizationも参照。