「一般的に長く細い木の片」としての意味は、中英語のstikkeから来ており、古英語のsticca「木や低木の小枝や細い幹」、さらには「棒、ペグ、スプーン」といった意味も持っていました。これは原始ゲルマン語の*stikkon-「突き刺す、突く」と関連しており(古ノルド語のstik、中オランダ語のstecke、stec、古高ドイツ語のstehho、現代ドイツ語のStecken「棒、杖」も同源です)、さらにさかのぼると印欧語根の*steig-「突き刺す、尖った」という意味に行き着きます(stick (v.)を参照)。このため、元々は特定の目的のために尖らせた棒を指していた可能性があります。
また、「武器として使われる杖や棒、ケッコウ(杖を持った人が使う武器)」という意味でも使われるようになったのは12世紀中ごろからです。15世紀後半には、円筒状の材料が棒状に巻かれたもの、特にシナモンを指すようになりました。「ゲームやスポーツで押したり叩いたりするための杖」という意味が1670年代から(元々はビリヤードで使われたもの)。「マニュアル車のギアシフトレバー」という意味は1914年に確認されています。「堅苦しい、ぎこちない、無能な人」を指すようになったのは1800年頃。指揮者のバトンを意味するようになったのは1849年からで、1919年には「タバコ」の意味でも使われるようになりました。
また、活版印刷において文字を固定するための道具としても使われました。stick of type(活字の棒)は約2カラムインチの大きさでした。「ろうそくの台」としての意味は12世紀初頭から。キャンドル作りでは、芯を付けて浸すための棒を指し、1711年までには「一度の浸しで作られたろうそくたち」という意味でも使われるようになりました。
sticks and stones(棒と石)の頭韻を踏んだ表現は12世紀中頃から記録されており、元々は「建物のすべての部分」を指していました。every stick(すべての棒)は「建物のすべての材料」を意味し(14世紀初頭)、そこから「全体、すべてのもの」を指すようになりました。Stick-bug(枝のような虫)は1870年にアメリカ英語で使われ始め、長く細い体にちなんで名付けられました。stick-figure(棒人間)の描画技法は1922年に登場しました。