「 precession 」の語源

「前に進むこと、前進」という意味で使われるようになったのは1590年代からで、これは後期ラテン語のpraecissionem（主格はpraecissio）に由来し、「前に来ること」を意味します。この言葉はラテン語のpraecedere（「前に行く」、参照：precede）の過去分詞語幹から派生しています。もともとは、毎年少しずつ早く訪れる春分点や秋分点の計算に関連して使われていました。この現象は紀元前190年から120年頃にかけて活躍した天文学者ヒッパルコスによって発見されました。

Alpha Centauri was still visible at the latitude of New York, B. C. 300. Ten thousand years ago its meridian altitude at the latitude of Washington was about 30 degrees. At that time Sirius did not appear above our horizon ; and it is interesting to observe that in our latitude these two magnificent stars can never be within the circle of perpetual occultation at the same time. The whole constellation of the Southern Cross was visible in Southern Europe until after the commencement of historic times. Its brightest star, however, will not reappear in the latitude of New York till about A. D. 20,000. [Prof. Daniel Kirkwood, "Changes in Celestial Scenery," in Our Monthly, July 1871]

紀元前300年、ニューヨークの緯度ではアルファ・ケンタウリがまだ見えていました。1万年前、ワシントンの緯度でのその天体の子午線高度は約30度でした。その頃、シリウスは私たちの地平線の上には現れませんでした。そして興味深いことに、私たちの緯度ではこの2つの壮大な星が同時に永遠の隠蔽円の中に入ることは決してありません。南十字星全体は、歴史時代が始まるまで南ヨーロッパで見ることができました。しかし、その最も明るい星は紀元前20,000年頃までニューヨークの緯度では再び姿を現さないでしょう。[ダニエル・カークウッド教授、「天体風景の変化」、『アワー・マンスリー』、1871年7月]

この言葉は14世紀初頭にはすでにprocession（行列、進行）の誤用として証明されています。関連語としてPrecessional（前進の、歳差運動の）があります。