古英語の fullfyllan は「(部屋や船などを)満たす」「満たす、何かの代わりになる」といった意味を持ち、full(形容詞)から派生したもので、ここでは「完成」のニュアンスを含んでいるかもしれません。また、fyllan(fill(動詞)から派生、最終的には同じ語源です)とも関連しています。
この言葉は13世紀中頃から予言に関する文脈で使われ始め、おそらくラテン語の implere や adimplere(「満たす、実現する」)を翻訳したものと考えられます。さらに同時期から「行う、実行する、成し遂げる、効果をもたらす」といった意味でも使われるようになり、1300年頃からは「完了する、終える、満たす、満足させる」といった意味でも用いられるようになりました。関連語としては Fulfilled(満たされた)、fulfilling(満たすこと)が挙げられます。
現代英語では full を含む単語は語尾に配置されることが一般的(例:-ful)ですが、これは比較的新しい傾向で、古英語ではむしろ語頭に配置されることが多かったようです。ただし、この語と fulsome(「不快に感じるほどの過剰な」)だけがその形を残しているようです。
Self-fulfilling prophecy(自己成就的予言)は1949年に証明され、アメリカの社会学者ロバート・K・マートンによって提唱され、特に人種偏見に関する著作で広まりました。彼は、最初に誤った状況定義が行われることで、それが人々の行動を引き起こし、結果的にその誤った概念を正当化するような現象を説明しました。