中世英語の speden は、「目標を達成する、目的を果たす、成功を収める」といった意味で、古英語の spedan(自動詞)から来ています。この古英語は「成功する、繁栄する、裕福になる、前進する」といった意味を持ち、speed(名詞)の語源となっています。他の言語でも、古サクソン語の spodian、中オランダ語の spoeden(いずれも「急ぐ」)、古高ドイツ語の spuoton(「成功する、繁栄する」)、現代ドイツ語の sputen(「急ぐ、 hurry」)など、同様の意味を持つ単語が存在します。
この自動詞としての意味「急いで移動する、迅速に進む」は約1200年頃から証明されています。対して、他動詞としての「成功へと導く」といった意味は13世紀中頃から見られ、「迅速に発進させる、高速で進ませる」といった意味は1560年代に登場しました。また、「作業速度を上げる」(通常は up と共に用いられる)は1856年から、「自動車を速く運転する」は1908年から使われるようになりました。関連する言葉として、Speeded(過去形)、sped(過去形)、speeding(現在進行形)が挙げられます。
この単語の古い用法は、God speed you といった古風な挨拶に見られ、相手の繁栄を願う意味を持っています。「神があなたに前進や成功をもたらしますように」という願いが込められています(詳細は godspeed を参照)。