1300年頃、soupleという言葉が登場しました。これは「柔軟な、しなやかな、曲がりやすい」といった意味で、古フランス語のsoupleやsople(12世紀)から来ています。これらはガロ・ローマ語の*supples、さらにはラテン語のsupplex「服従する、謙虚に願う、ひざまずいて懇願する、哀願者」という意味の言葉に由来しています。このラテン語には「曲がる、ひざまずく」といった意味も含まれています。
この言葉は、sub(「下に」、sub-を参照)と、ラテン語のplectere(「編む、絡ませる」、PIE語根*plek-「編む」の派生形から)に関連する要素が組み合わさってできたと考えられていますが、その中間的な形はさまざまに解釈されています。オックスフォード英語辞典やセンチュリー辞典では、plicare(「折りたたむ」、supplicationのように)を経由したものとされています。一方、バーンハートは、*supplacos(「謙虚に願う、宥める」という意味の変形)から来ており、placare(「静める、宥める、和らげる」)が語源で、これはplacere(「喜ばせる」、please (v.)を参照)から派生した使役形だと提案しています。
この言葉は14世紀後半から皮膚や革などに対して「柔らかい、優しい」という意味で使われるようになりました。また同じ時期から比喩的に「謙虚な、従順な、素直な」という意味でも使われるようになりましたが、より陰険な意味で「巧妙にへつらう、他人の願いや意見に合わせることができる」という比喩的な使い方は1600年頃から見られます。
マーストンの『アントニオとメリンダ』(1602年)には、supple-chapped flatterer(「柔らかい唇のへつらい者」)という表現があります。また、Suppleは中英語では動詞としても使われ、「柔らかくする、和らげる」、さらに1520年代には「(皮膚や革を)柔らかくする」、1560年代には「(体や四肢を)ストレッチや運動で柔軟にする」という意味でも使われるようになりました。関連語としてSuppledがあります。