男性の固有名詞で、中英語では Jon、Jan(12世紀中頃)として見られます。これは古フランス語の Jan、Jean、Jehan(現代フランス語では Jean)から来ており、中世ラテン語の Johannes、および後期ラテン語の Joannesの変形です。さらに遡ると、ギリシャ語の Ioannes、そしてヘブライ語の Yohanan(より長い形は y'hohanan)が語源とされています。この名前は「エホバが favor した」または「ヤーは恵み深い」という意味だと言われており、特に hanan「彼は恵み深かった」という語から派生しています。
ギリシャ語ではヘブライ語の語尾が自身の形式に合わせて変化しました。英語での -h- は中世ラテン語の形を模倣して挿入されたものです。古英語ではこの聖書の名前は Iohannes と表記されていました。洗礼者ヨハネや福音記者ヨハネの名前として、この名前はキリスト教徒の間で非常に一般的でした。イングランドでは14世紀初頭には William に匹敵する人気を誇り、中世英語では特に司祭を指す一般名詞として、また John Barleycorn、John Bull、John Q. Public のような呼称として広く使用されていました。さらに不思議なことに、この名前は1818年には中国人を指す特有の名前としても使われるようになりました。
ラテン語の名前はまた、フランス語の Jean、スペイン語の Juan、イタリア語の Giovanni、ポルトガル語の João、オランダ語の Jan、Hans、ドイツ語の Johann、ロシア語の Ivan など、さまざまな言語の名称の源にもなっています。ウェールズ語では Ieuan、Efan(Evan を参照)という形が一般的でしたが、聖書のウェールズ語公認訳では Ioan が採用され、結果的にウェールズ語の姓として Jones が非常に多く見られるようになりました。