14世紀後半には「声が純粋でクリア」といった意味で使われ、15世紀中頃には「抽象的なものが絶対的、単純な」といった意味も持つようになりました。この語は古フランス語のmier(「純粋な」、特に金に対して)や「全体の、完全な」という意味、さらにはラテン語のmerus(「混ざり気のない」、特にワインに対して「純粋な」、あるいは「裸の、むき出しの」)から直接派生しています。さらに比喩的には「真実の、リアルな、偽りのない」といった意味も持ち、一部の研究者によれば元々は「明るい、輝く」といった意味から来たとされています。この語は印欧語族の祖語である*mer-(「輝く、きらめく、光る」といった意味)に由来し、古英語のamerian(「清める」)、古アイルランド語のemer(「クリアでない」、つまり「不明瞭な」)、サンスクリット語のmaricih(「光線、ビーム」)、ギリシャ語のmarmarein(「輝く、きらめく」)といった言葉にも関連しています。しかし、デ・ヴァーンは「『純粋』を『輝く』から導く明確な理由はない」と述べ、ヒッタイト語のmarri(「そのまま、無償で」)と比較し、実際には印欧語族の*merH-o-(「残る、純粋な」という意味)が起源ではないかと提案しています。
英語における「何もかも含む、絶対的な意味での『単なる』」という感覚は15世紀中頃に存在し、現在ではmere folly(「単なる愚かさ」)のようにわずかに残っているものの、当時は「ただの〜に過ぎない」という一見対立する意味(1580年代のa mere dream「単なる夢」に見られる)が共存していました。