「サザン・アパラチア人」という意味で、1892年から使われ始めた言葉です。これは、hill(丘)という名詞と、Billy/Billieという、Williamの愛称や親しみを込めた形から来ています。アメリカのフォーク音楽のスタイルを指す言葉としては、1924年に確認されています。
I would hate to see some old railroad man come here and take my job, and then, I don't think it is right to hire some Hill Billy and give him the same right as I just because he was hired the same time I was. [The Railroad Trainmen's Journal, vol. ix, July 1892]
ここに古い鉄道員が来て、私の仕事を奪うなんてことは絶対に嫌だし、それに、同じ時期に雇われたからといって、ただのヒルビリーを雇って私と同じ権利を与えるのは正しくないと思うよ。[『The Railroad Trainmen's Journal』第9巻、1892年7月]
In short, a Hill-Billie is a free and untrammelled white citizen of Alabama, who lives in the hills, has no means to speak of, dresses as he can, talks as he pleases, drinks whiskey when he gets it, and fires of his revolver as the fancy takes him. [New York Journal, April 23, 1900]
要するに、ヒルビリーとは、アラバマ州の丘に住む自由で束縛のない白人市民のことで、特別な資産もなく、できるだけの服を着て、好きなように話し、手に入るとウイスキーを飲み、気が向いたときに拳銃を撃つような人を指すんだ。[『New York Journal』1900年4月23日]
スコットの『ボーダー・バラード集』では、billieという言葉がよく使われていて、「仲間」「戦友」「親しい友人」という意味で、また「兄弟」「女性の求婚者」「若者」といった親しみやすい表現としても使われています[Jamieson, 2nd edition]。これは、昔の「恋人」や「素晴らしい男」という意味のbully(ナイフ)から派生したバリエーションだと言われています。