中英語の thoro、thorowは「完璧な、完全な」という意味で、13世紀中頃に使われていました。これは、thurghの二音節強形で、「すべてを貫通する、完全に通り抜ける」という意味の副詞です(現代英語の through、「端から端まで、横から横まで」を表すもの)。この thorough には「完全に through を通り抜ける」というニュアンスが込められています。
Þurh-, thurgh-は古英語や中英語で活発な語形成要素であり、接頭辞として使われていました。主に動作の他動詞を作るために使われ(例:thurghcomen「通り抜ける」、thurghgon「通過する」、thurghfallen「落ちる」、thurghserchen「探し求める」、また thoroughfare「大通り」と比較)、また強調形容詞を作るのにも使われました(例:thurgh-fin「完全に仕上げられた」、thurgh-hot「非常に熱い」、thurgh-stif「非常に堅い」、thurgh-wet「非常に湿った」、そして thoroughgoing「徹底的な」と比較)。また、ラテン語の per-(「完全に、通じて」の意)を翻訳するのにもよく使われていました。
このように through の強形が副詞として発展していったのは、古英語後期からです。しかし、強勢や綴りの変化は必ずしも意味の変化に直結していないようです。たとえば、borough(「町」)は古英語の burh(「砦、町」)から、furrow(「溝」)は furh(「溝、掘り」)から来ており、形式の変化が見られます。関連語として、Thoroughly(「徹底的に」)、thoroughness(「徹底性、完全性」)があります。
古英語の副詞としては、þurh、þurg、þuruh、þorh、þorch、þerhといった形が確認されています。これが音の転置を経て、現代英語の一般的な形 through に変化しました。