1300年頃、feloun、「騙す者や裏切り者、悪人、邪悪な行為をする者」として、ルシファーやヘロデに使われた。古フランス語のfelon「悪人、悪党、裏切り者、反逆者、誓いを破る者、悪魔」(9世紀)から。中世ラテン語のfellonem(主格ではfello)「悪人」から。この語の起源は不明だが、フランク語の*fillo、*filljo「鞭で打つ者、 scourger」(古高ドイツ語のfillen「鞭で打つ」の起源)や、ラテン語のfel「胆汁、毒」の「苦 bitterness に満ちた者」の概念からとも推測されている。ケルト語起源の提案もある。
もう一つの説(ダブリンのR.アトキンソン教授による)は、ラテン語のfellare「吸う」(fecundを参照)から、古典ラテン語での下品な二次的意味(マルティアリスやカトゥルスの読者には有名)に遡るもので、これによりfelonは語源的に「男を吸う者」となる。OED(1989年)は「胆汁」の説明に傾くが、アトキンソンの説明が他の中で「最も妥当」と見なす。
また、1300年頃には英語で一般的な法的意味「犯罪者、重罪を犯した者」としても使われたが、それがどう定義されたかは不明。Century Dictionaryは「法的 punishment が完了した後には適用できない」と指摘している。中英語では形容詞としても使用され、「裏切り者、悪人、悪意のある者」を意味した。traitorと比較して意味の発展を見よ。オーストラリアの公務員ジェームズ・マディ(1837年)は、felonryを「ニューサウスウェールズの人々の秩序や階級の名称として—そのような秩序は世界の他の国には存在しないことを幸いに思う」と造語した。