オーストラリアの卵を産むハリネズミのような哺乳類で、1810年にキュヴィエによって名付けられたと言われています。通常、ギリシャ語のekhidna「ヘビ、マムシ」(裏切り者の妻や友人を比喩的に指すこともあります)から来ていると説明されます。これはekhis「ヘビ」、そして印欧語族の*angwhi-「ヘビ、ウナギ」(ノルウェー語のigle、古高ドイツ語のegala、ドイツ語のEgel「ヒル」、ラテン語のanguis「ヘビ、マムシ」の語源でもあります)から派生しています。
しかし、この意味はこの動物と結びつけるのが難しいです(もしそうなら、アリを食べるための舌を指しているのかもしれません)。名前はラテン語のechinus、ギリシャ語のekhinos「ウニ」、もともとは「ハリネズミ」を指していたものから来ている可能性があります。これは「ヘビ食べ」の意味で、ekhis「ヘビ」から来ているとワトキンスは説明しています。1810年のEncyclopaedia Britannicaでは、この動物の別名として「ヤマアラシアリクイ」とも記されています。あるいは、もっと可能性が高いのは、ギリシャ神話に登場するヘビのニンフ、エキドナの名前から来ているという説です。「上半身は美しい女性だが、腰から下はヘビの姿をしている」と描写されており、この動物がその混合した特徴から名付けられたのかもしれません(初期の博物学者たちは、これが哺乳類なのか両生類なのか疑問を抱いていました)。