「 physics 」の語源

1300年頃、fysike, phisikeという言葉は「治癒の薬」を意味していました。14世紀初頭には「自然科学」、14世紀中頃には「健康的な生活法」、14世紀後期には「治療の技術、医学の科学または理論」を指していました。この言葉は、12世紀の古フランス語fisike（「自然科学、治療の技術」）や、ラテン語のphysica（physicusの女性単数形、「自然の研究」）から直接派生しています。さらに遡ると、ギリシャ語のphysikē (epistēmē)（「自然についての知識」）に由来し、physikos（「自然に関する」）から派生しています。この言葉は、physis（「自然」）や、phyein（「生み出す、成長させる」）に関連しており、phyton（「成長、植物」）、phylē（「部族、種族」）、phyma（「成長物、腫瘍」）などの語と結びついています。これらはすべて、印欧語根*bheue-（「存在する、成長する」）から派生しています。

英語でのph-という綴りは14世紀後期から確認されており（phを参照）、1610年代には「下剤として作用する薬」を意味するようになりました。また、14世紀後期には「薬を投与する、医学的治療を施す」という意味の動詞（phisiken）も使われていましたが、これは現在ではほとんど使われていません。

Physics, in Aristotle, is the science of what the Greeks called 'phusis' (or 'physis'), a word which is translated "nature", but has not exactly the meaning which we attach to that word. ... 'Phusis' has to do with growth; one might say it is the 'nature' of an acorn to grow into an oak, and in that case one would be using the word in the Aristotelian sense. The 'nature' of a thing, Aristotle says, is its end, that for the sake of which it exists. [Bertrand Russell, "History of Western Philosophy"] 

アリストテレスによれば、物理学とは、ギリシャ人が「phusis」（または「physis」）と呼んでいたものを研究する科学です。この言葉は「自然」と訳されますが、私たちがその言葉に抱く意味とは正確には一致しません。…「phusis」は成長に関係しています。たとえば、どんぐりがオークの木に成長するのが「自然」であると言うことができ、その場合、アリストテレス的な意味でその言葉を使っていることになります。アリストテレスによれば、物の「自然」とは、それが存在する目的、つまり「終わり」を指します。[バートランド・ラッセル『西洋哲学史』] 

1885年に、geo-（「地球」）とphysics（「物理学」）を組み合わせて作られました。