[木の幹の部分] 中世英語では stemme といい、古英語では stemn や stefn と表記されていました。これは「木や低木の幹」、つまり地面から立ち上がり、枝を支える部分を指します。また、船の「先端の両端の柱」を意味することもありました。語源は原始ゲルマン語の *stamniz で、これが古ザクセン語の stamm、古ノルド語の stafn(「船の幹」)、デンマーク語の stamme、スウェーデン語の stam(「木の幹」)、古高ドイツ語の stam、現代ドイツ語の Stamm などに派生しました。これは、印欧語族の語根 *sta-(「立つ、固くする、または固まる」)から派生した接尾辞形と考えられています。
特に船の先端部分を指すことが多く、これが一般的に「船の前部」を意味するようになったのは1550年代です。この意味は、元々は航海用語で「船の全長にわたって」を意味する stem to stern というフレーズに残っています。この表現は1620年代から確認されています。
1590年代には「植物の花を支える茎」を指すようになり、1835年には「ワイングラスの支え」の意味も持つようになりました。さらに、植物の幹に似た他のものにも拡張され、1670年代には活字製造において「文字の太い部分」を指すようになりました。また、1860年には stems というスラングが「脚」を意味するようになりました。
「家系や先祖の基盤」という意味は1530年代に確認され、中高ドイツ語の stam やオランダ語の stam でも見られます。古高ドイツ語の stam は主に文字通りの意味で使われていましたが、liut-stam(「人々の系統」)という複合語では「人種」を意味していました。古英語の leodstefn(「人々の系統」)とも関連しています。
現代の言語学では「屈折を通じて変わらない単語の部分」を指すようになったのは1830年からで、生物学における stem cell(幹細胞)は1885年に確認されています。