1300年頃、suspeciounという言葉が登場しました。これは「疑う行為」や「 wrongdoing の未確認の推測」、また「わずかな証拠による不信感」や「危険の兆候によって引き起こされる感情や情熱」を意味します。この言葉は、アングロ・フランス語のsuspeciounに由来し、古フランス語ではsuspicionやsospeçon(現代フランス語ではsoupçon)と表現されていました。さらに遡ると、後期ラテン語のsuspectionem(主格ではsuspectio)から直接的に派生しており、これは「不信感」や「疑念」、さらには「恐れ」や「畏敬の念」を表す言葉でした。この名詞は、ラテン語のsuspicere(「見上げる」という意味)から派生した過去分詞の語幹に由来しています(詳しくはsuspect (adj.)を参照)。
英語での綴りは、14世紀にラテン語のsuspicionemに近い古フランス語の学術的な形から影響を受けました(soupconと比較)。
この言葉は、14世紀後半には「疑わしい考え」として、1400年頃には「何かが可能または起こりそうだという想像」として証明されています。また、「疑う」という動詞としては、1830年代のアメリカ西部(ケンタッキー州)のスラングを描写した文学作品に登場します。中英語や初期近代英語でもsuspectionという形が見られました。
他のインド・ヨーロッパ語族の「疑念」に関する言葉も、一般的に「思う」や「見る」といった意味の語に、「下に」や「後ろに」といった接頭辞が付いた形をしています。例えば、ギリシャ語のhypopsia(hypo「下に」+ opsis「視覚」)、hyponoia(noein「考える」から)、ラトビア語のaizduomas(aiz「後ろに」+ duomat「考える」)、ロシア語のpodozrenie(スラブ語のpodu「下に」、古代教会スラブ語のzireti「見る、見る」から)、オランダ語のachterdocht(achter「後ろに」+ denken「考える」)などがあります。